|
||||
横浜本牧市民公園テニスコートで継続していたハンディキャップテニス講習会場に 女性がひとり訪ねてきました。 彼女は上着の下に 失っている左腕に代わる義手を装着していました。 家族から 外出の時は 腕のないことが分からないように 義肢をつけてと頼まれているとのことでした。 障害のある人達は 肉体的な面ばかりでなく 心理的にも周囲に対して負担多い生活に苦しむ場合があります。 こうした彼女が講習案内情報を見つけて・・ 右手は動くので テニスは楽しめると・・ と考えて申し込んできました。 それから毎週の練習に参加し コート上で元気にプレーを楽しみました。 片腕がないと打球の際に身体のバランスが不安定になります。 そのため 失った腕の肩に身体の中心に寄せるように力を入れることで 打球時の身体の安定を図ることも 強くボールを打つことも可能になります。 個々の身体の状態を考え 打球フォームを工夫する必要がありますが 複数の受講者を同時に指導する講習でも 一定のリズムでボール出しを行うことなく 受講者のひとりひとりに適したボールを送り出すことが大切です。 こうした指導方法であれば 身体の一部機能を失っている人達が 障害のない人達と一緒に参加するレッスンを行うことが出来ます。 数多くの打球練習を受講者ができるように 早いリズムで 数多くのボールを送る指導法が良いと考えるコーチがいます。 しかし 量ではなく 質を考えた指導法は 効率はやや低くなりますが 講習の成果を受講者が十分に体感できるのは コーチの指導次第です。 上達出来ずにレッスン受講を断念してテニスを諦める人達がいます。 本人の能力ではなく コーチの楽しみ方の工夫と 指導力の不足です。 テニス参加の楽しさ、面白さを経験した女性は 数回の練習参加後から 外出の際に義手を装着することを止めました。 障害があっても 十分にテニス参加が楽しめる自信が生まれ 他人の視線を気にする必要がないことに 気づいたとのことでした。 その表情は初めて参加した当時に比べて 輝いていました。 テニス参加が いろいろな人達を元気づけ 新たな勇気も 掘り起こしています。 |